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COLUMN

近況・その13(未掲載) (2005年1月)

2017年11月17日 近況

やっと念願の“Ray”を観に行くことが出来た。

あのRay Charlesの映画ということで少し興奮気味に渋谷の映画館に足を運んだのだ。いろいろなところで絶賛されており、ここで敢えてオレが語ることはよしにしよう。とにかく三時間という時間が一瞬で過ぎてしまったような素晴らしく感動的なひとときであった。

その少し前、試写会に二回も行ってしまったのが“LIGHTNING IN A BOTTLE”という2003年にNYのラジオミュージックシティーホールで行われたブルース生誕100年を記念するイヴェントをマーティン・スコセッシ監督が映像化した映画である。こちらもまた映画ということを忘れてしまうような圧倒的な歴史の存在感に打ちのめされてしまった。

 思えば少年時代に聴いたエルヴィス、中学生の頃出会ったビートルズ&ストーンズ、そしてアニマルズ、スペンサー・デイヴィス・グループ、ライチャウス・ブラザース等々、オレはどんどんと黒っぽいほうへハマっていった。

 モータウン&アトランティック系のアーティストにも、かなり夢中になっていった。

 そして17.8才の頃には、ビートルズとかストーンズも憧れて育ったようにやはり当然のごとく行き着く先はブルースであり、マディー・ウォータースやジョン・リー・フッカーなどを聴くようになった。

 しかし、そこではたと立ち止まってしまったのである。

 当時の幼い思考で考えたことをそのまま記するので、そのつもりで字を追って欲しいのだが、やはり苦労とかを経験しないとブルースを唄うことは出来ないんじゃないだろうかと思ってしまったのである。

 そこで当時、オレのそばにいた良き友人(♀)でもあり、有名なR&Bシンガーでもあるサミーにそのことをそのまま話すと、彼女は

「する必要のない苦労はしなくていいんじゃない?」と返してくれた。

 アメリカにおける黒人の立場とか、その歴史とかをろくに知らない若僧がブルースなんて気易く語るんじゃねぇと、いまだったらその頃のオレをぶっ飛ばしたいくらいだが、その若僧なりに真剣に悩んでいたのである。

 そしてオレなりに導き出した結論は、

「そう、血が違う」ということであった。

 どんなにうまく真似が出来ても、それがうまければうまいほど、違和感を覚えるのは何故だろう・・・・

 限りなく近くへ行けたとしても、決して追い越すことは出来ない、いや近づくことさえ叶わないのであろうと・・・

 その結論に達するまでの経緯は省くとして、結果、オレは18才の時にソウルミュージックを追うことはやめてしまった。

 以降、ダサくてもヘタでもいいから、自分なりのオリジナルを・・と19才の時に頭脳警察を作ることになるのだが、聴いてのとおり頭脳警察には黒っぽい香りなど、どこにもない。

 そう、もうすでに頭から切り離されており、自分の趣味として大事に大事にしまっておいてあるからだった。

 アニマルズ、スペンサー・デイヴィス・グループ、ライチャウス・ブラザース、スモール・フェイセスなどなど、これらのグループの音楽は総称して“ブルーアイドソウル”と呼ばれていた。

 黒人音楽、中でもリズム&ブルースに取り憑かれた白人達が憧れて黒っぽい(ソウルっぽい)音、歌唱法などを競って発表していた時代、それらのものを“青い目のソウルミュージック”ということで表現されたものだが、言い得て妙である。

 映画“LIGHTNING IN A BOTTLE”の中でジョン・リー・フッカーは言っている

「音や歌はみんな真似できる、しかし言葉と言葉の間に実体験があるんだ。そしてそれがブルースだ」と・・・ 

 白人に悟られないように歌詞をはっきり歌わないようになったというブルースの歴史。

 B・B・キングはこうも言う

「ブルースはジャズの叔父さん、ロックは子供だ」と。

 日本語をはっきりと発音しない(出来ない)この国の子供達はこれを聞いてどう思うだろう。

(2005年1月)

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