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COLUMN

エルヴィスに夢中だった

2017年11月17日 自分史

 エルヴィスに夢中だった。

エルヴィス・プレスリーの映画を盛んに観に行き、中古レコード屋で彼のレコードを探しまくっていた。

 まだまだレコードは値段が高く、アルバムは1800円、シングルは360円の時代であったが、小学生中学生にとってはとても手が出る金額ではなかった。

 家の近所の古着屋でGジャン&Gパンを買い求め、裏地が真っ赤なダブダブのGジャンで不良を気取ってたのもこの頃だ。

 不良を気取ってたからであろう。仲間と二人で街を歩いているとき、さらに不良な四人組に因縁をつけられ、オレがチェーンで首を絞められ壁に押しつけられている間にもうひとりは袋叩きにされ、顔もボコボコにされたことがあった。

 自慢ではないが、オレはバイクの事故でも怪我をしたことがないのだ。

 喧嘩でも目に青タン一回作っただけだ。この時は一週間、左目から青あざが消えなくてとってもカッコ悪かった。

 痕は残らなかったけど、一度、相手がチビだったので油断して大失敗したことがある。

 相手の先制攻撃がオレの喉仏を直撃し、息が出来なくなってもがいている間に、これまた袋叩きになってしまった屈辱的な手合わせだった。

 おっと、話がそれてしまった。

 どうしてもエルヴィスというと、オレの場合不良という言葉を出さないと成立しないのだ。

 オレがエルヴィスを好きになった頃は、すでに彼は中年の域に達しており、髪もオールバックで小綺麗にまとまり、一年に一本の割で映画を作り、そのサウンドトラックが発売されるというローテーションだった。

”いとこにキッス””ラスベガス万歳”とかさわやか青春ものというイメージが押し出され、オレの思うエルヴィスのイメージは、そこに見つけることは出来なかった。

 オレにとってのエルヴィス・プレスリーとは”ハウンド・ドッグ”であり、”監獄ロック”であり、”ハートブレーク・ホテル”であり、”恋の大穴”であり、エド・サリバン・ショーで腰から下の動きが卑猥すぎるということでバストアップしかカメラに収められないというような、あくまでも不良、そして反社会的なものがエルヴィス・プレスリーなのである。

 あの時代、如何に、というか、だからと言うかミシシッピー生まれの白人のエルヴィスが黒人のような歌を唄ったということは、差別社会のアメリカにとって相当ショッキングな出来事であったろうと想像するにあまりある。

 世の保守主義者が眉をひそめるなかで、圧倒的に若者達は、この時代の寵児を支持し、歓声を送りつづけたのだ。

 前述のフォスターもそうである。

 こよなく黒人音楽を愛していたフォスターへの風当たりは、とてもいまの我々には想像出来ない。

 いつの世も時代を変えるものは、既存のレールを走って来たものに疎まれるのが運命だ。

 逆に、いくら反逆的、攻撃的なものであっても、認知されてしまうものなど、その程度のものと思って良いだろう。

 モーツアルト、フォスター、エルヴィス、ビートルズ、セックスピストルズ、エミネム、次の時代に雄叫びをあげるのは、一体、どんな奴なんだろう。

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