新宿ロフトを初めとするライヴハウスを運営し、ロフトプラスワンでトークライヴハウスというジャンルを開拓したロフトプロジェクトが新たに立ち上げたのはロック喫茶&居酒屋。“ロックを喋る“がキーワードの新たな音楽空間だという歌舞伎町の新店舗“ROCK CAFE LOFT is your room”のグランドオープンにPANTAがナビゲーターとして登場した。
開店初日に“終宴“かよ、と言わんばかりに「THE END」が流される中、サミー前田と共にPANTAがブースに入る。この日はアナログレコードが持ち込まれ、サミー前田がプレイしPANTAが“ロックを喋る“、『あの時代、なぜロックが必要とされたのか?』と題したイベントである。
ロック喫茶のオープニングに相応しい、熱く激しいMC5「Ramblin’ Rose」「Kick Out The Jams」の後は、PANTAが流れに任せて頭脳警察結成以前からのエピソードを次々に披露していく。弘田美枝子のバックバンド、MOJOのオーディション代わりに歌ったTHEMの「Gloria」、ミュージカル『ヘアー』日本版や頭脳警察の発売禁止・発売中止勧告に纏わるエピソードまで辿り着いたところで一旦休憩に入る。
後半には頭脳警察「まるでランボー」とその原曲、ブリジット・フォンテーヌ「ランボーのように」の聴き比べも行われ、バルバラ「黒い鷲」を挟んでPANTAの提供曲など関連作品が次々とスピンされていった。ここでも杏里に書いた「白いヨット」へのバルバラの影響や、PANTA&HALのメンバーが参加した芸能山城組「響」と後にレコーディングされた「Audi80」の類似性など、興味深い話が惜しげもなく開陳されていく。
阿久悠の詞にPANTAが曲をつけたビートたけし「BE COOL」などの曲では客席から万雷の拍手が巻き起こり、改めてPANTAのポップセンスが露わになっていく。質問コーナーを挟みつつ最後は内田裕也版「コミック雑誌なんかいらない」で締め。終演後には入場者数が69名だったという知らせがもたらされ、まさにロック(69)カフェ・ロフトの門出を祝う夜となったのである。
2018年3月20日 ROCK CAFE LFT is your room
ROCK CAFE LOFT – GRAND OPENING SPECIAL DAY –
「あの時代、なぜロックが必要とされたのか?」
出演 : PANTA / サミー前田
playlist :
PANTA – 終宴 The End
MC5 – Ramblin’ Rose ~ Kick Out The Jams
Them – Gloria
Hair (The Original Broadway Cast Recording) – I Got Life ~ Hair
Hair (The Original Broadway Cast Recording) – Frank Mills
頭脳警察 – イントロダクション~世界革命戦争宣言
頭脳警察 – 銃をとれ!
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The Rolling Stones – 19th Nervous Breakdown 19回目の神経衰弱
Brigitte Fontaine – Comme Rimbaud ランボーのように
頭脳警察 – まるでランボー
Barbara – L’Aigle Noir 黒い鷲
杏里 – 白いヨット
堀ちえみ – 幼な馴染み
芸能山城組 – ガンダーラ
芸能山城組 – 宇宙戦艦ヤマト
芸能山城組 – 「響」芸能山城組組歌
ビートたけし – BE COOL
石川セリ – Moonlight Surfer
チェッカーズ – 裏どおりの天使たち
内田裕也&1815ロックンロールバンド – コミック雑誌なんかいらない