「俺が死んでも映画は残る。映画に時効はない」若松孝二の言葉をゲストが実践。
柄本佑が、泉房穂(前・明石市長)が、映画を、青春を縦横無尽に語り尽くす!
2012 年に若松孝二監督が亡くなって、早や 12 年。十三回忌となる今年は毎年開催している命日上映会をパワーアップ!
10 月 11 日(金)から命日である 10 月 17 日(木)まで一週間、テアトル新宿にて日替わり上映会を行います。上映後には連日ゲストを招いてのトークショーもあります。さらに、シネマイクスピアリ(千葉)、シネマスコーレ(名古屋)、シアターセブン(大阪) でも上映会をおこないます。
10 月 15 日(火)17 時 50 分 より井上淳一監督と木全純治シネマスコーレ代表が監督とプロデューサーとしてタッグを組ん だ『いきもののきろく』(原案・主演・永瀬正敏/主題歌・P♙NT♙)の東京初上映が決定しました。
例年の命日上映会を超えた広がりをみせてくれます!
【上映&トークショー(決定分)詳細】
テアトル新宿 (https://ttcg.jp/theatre_shinjuku/movie/1155700.html)
<上映期間> 10 月 11 日(金)~17 日(木)
<上映作品&トークショー>
■ 10 月 11 日(金)17 時 50 分
『キャタピラー』 ゲスト/伊勢崎賢治(紛争予防・平和構築の研究者)
■ 10 月 12 日(土)17 時 50 分
『17 歳の風景 少年は何を見たのか』 ゲスト/柄本佑 白石和彌
■ 10 月 13 日(日)17 時 50 分
『止められるか、俺たちを』 ゲスト/タモト清嵐ほか
■ 10 月 14 日(祝・月)17 時 50 分
『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』 ゲスト/宮田岳ほか
■ 10 月 15 日(火)17 時 50 分
『いきもののきろく』『燃えろ青春の一年』 ゲスト/美加理・向里祐香・ミズモトカナコ
ほか
■ 10 月 16 日(水)17 時 50 分
『性賊 セックスジャック』 ゲスト/足立正生・ガイラ・大日方教史ほか
■ 10 月 17 日(木)21 時 00 分
『若松孝二作品』メイキング ゲスト/大西信満・辻智彦ほか
※司会は 13 日を除きすべて井上淳一
※追加ゲストは決定次第 SNS で発表
若松孝二公式サイト http://wakamatsukoji.org/
【コメント】
尾崎宗子(若松プロダクション代表)
父である若松孝二の口から、生前、「俺が死んでも映画は残る。映画に時効はない」と聞いた時、私は半信半疑でした。それが、12 年前、突然父がいなくなり、若松プロを継ぐことになり、最初は一年だけと思って始めた命日上映会が二年になり、三年になり、五年にな
り、十年になって、はじめてその言葉が本当だったと実感しました。毎年毎年、父が残した作品を観て、父の思い出を共有してくださるお客さんたち。映画に時効はありませんでした。ありがたいことに、今年はテアトル新宿さん、シネマイクスピアリさん、シアターセブンさんで一週間の命日上映会を組んでいただき、また、シネマスコーレでは命日に旧作が上映されます。若松孝二の映画が今年もひとりでも多くの方に届くことを願っています。しかし、若松孝二に頼ってばかりもいられません。閉塞感で破裂しそうになっているこの世界に向けて、作品を生み出す磁場としての若松プロであり続けたいと願っています。
井上淳一(脚本家・映画監督)
僕が若松プロにいたのは 19 歳から 25 歳までの 5 年半に過ぎません。正直言えば、ここにこのままいても先はないと考え、離れることを決意しました。それでも僕は、若松プロ出
身と口にする時、どこか誇らしげだったと思います。それは若松プロを通り過ぎた先輩後輩も同じだったのではないでしょうか。足立正生さんもガイラさんも髙間賢治さんも荒井晴彦さんも、みんな。その秘密に少しでも迫れたらと、二本の脚本を書き、その内一本は監督しましたが、やはり分かりません。今回の命日上映週間でその謎を解き明かせたら、というのはあまりにも宣伝惹句すぎるでしょうか。でも、そういう一週間になればいいと思っています。
最後に自分の監督作品の宣伝をさせてください。『青春ジャック』をご覧になった方はわかると思いますが、『燃えろ青春の一年』は劇中で出てきた河合塾の映画です。まさか河合塾の入塾式で上映するためだけの映画がテアトル新宿のスクリーンで観られるなんて、僕自身が感無量です。同時上映の『いきもののきろく』は木全純治シネマスコーレ代表の初プ
ロデュース作品で東京初上映になります。この映画を作り、シネマスコーレで上映した 10
年前は 47 分の短篇を単独で劇場公開するすべがありませんでした。公開方法を探る内に無
駄に時間が過ぎました。しかし、先日、『箱男』を観て、この時間は無駄ではなかったと確信しました。『いきもののきろく』は永瀬正敏さんの原案です。『箱男』を観て、気づきました。これは『箱男』を作れなかった時期の、永瀬さんの『箱男』ではなかったのか、と。その映画を『箱男』と前後して上映できるのは、映画の神様のなせる業ではないでしょう
か。また、この映画の主題歌は、昨年亡くなったP♙NT♙ さんです。この映画には多くの
追悼が詰まっています。是非、ご覧ください。